2020-01-01から1年間の記事一覧
この街がいつまでも眠らないから 僕もずっと眠れずにいるんだ 排水溝から顔を覗かせて いつまでも夜を待っている 朝日が苦手なんだ 大好きな昨日をいつも、 とこか遠くへ消してしまうから 前へ進みたいけど進むのは怖いし 歩き出したいけど歩くと疲れるし 眠…
僕はいくらでも悪い人になれるのだと 気付いたあの夜 微熱を抱いたまま、全てを忘れる為に眠った 一度犯した過ちは 二度と消えない染みとなって 一生僕を支配する 汚れていく自分に気付けなかった僕には 何も見えなかった 何も感じなかった あの時生き別れた…
いつだって心はギリギリだ あと一手で崩壊する木箱 倒壊手前のピサの斜塔 思えば生まれてきてから 仮面を被っている時間の方が長くて そいつを被っている事すら忘れてしまった 頭の中を可視化出来たなら 空白 からっぽ がらんどう 無意識に被り続けていた仮…
寒い夜に、一人の夜に 懐かしい香りが恋しくなるのは何故だろう 無性に煙が恋しくなるのは何故だろう 無機質で澄み切った冷気と一緒に、ビル風になって駆けたい 全てを悟った夜に ここにある香りとひとつになったら あの日に戻れる気がした 全てを置いて逃げ…
離した後に手を引くなんて 此処にあるのは知らない愛だ 僕達だけは愚かでいよう 今日だけは この一瞬だけは 僕達だけは愚かでいよう 今だけは この夜だけは 煙草の火すら眩しい夜 僕によく似た動物 何者にもなれない僕の手を 何者でもない君が引いたんだ 微…
人生とは辛いものだ 楽しい事なんかほとんどありゃしないのだと そう言い聞かされて育ってきた。 かつて僕にそう教えた母親は 数年前に精神病を併発し、身体を壊し、日々を死んだように生きている。 少なくとも僕の目にはそのように映るのだ。 皮肉だが母親…
自分は何処に行けばいいのか? ふらふら、ぐるぐる、ふらふら 自分は此処にいてもいいのか? ふわふわ、だらだら、ふわふわ 自分の夢の在処や居場所を、 今でもずっと探している。 誰にも言えないこと、自分にも言えないこと、 そんな孤児みたいな言葉たちを…